EDUCOMの教育書籍
学校を元気にする次世代学校ICTシステム活用術
〜 情報機器を眠らせない全校体制の進め方 〜
子供たち一人一人のことをしっかりとらえたい。
この思いは、すべての教師が持っています。ところが、学校現場はますます多忙となり、子供たちと関わる時間の確保もままなりません。その結果、子供のちょっとした変化にも気づきにくくなり、大きな教育課題となっています。
私が、文部科学省・総務省の事業推進委員として、大阪市の実証校を訪問したときです。開発されたシステムを活用して、子供たち一人一人が毎日の「心の天気」を記録していました。天気は、「はれ・くもり・あめ・かみなり」の4 種類です。学級担任は学級の子供たちの「心の天気」を、校長は全校の子供たちの「心の天気」を、その推移とともに一覧することができるようになっていました。(中略)
本書では、大阪市の実践をはじめ、学校を元気にする次世代学校ICTシステムの活用例をまとめました。1 人に1 台配備された端末を決して眠らせない様々なノウハウも示しました。お役に立つと思います。(「はじめに」より)
もくじ
- 1.GIGAスクール構想とその先にある次世代学校ICTシステム
- 教職員向けGIGAスクール構想
- 子供向けGIGAスクール構想
- 保護者向けGIGAスクール構想
- 次世代学校ICTシステムを語る
- 2.情報の一元化と学びの一元化
〜大阪市の「スマートスクール次世代学校支援事業」 - 大阪市の「スマートスクール次世代学校支援事業」
〜山本圭作さんとの対談〜 - 大阪市の「スマートスクール次世代学校支援事業」
〜5名の校長とのパネルディスカッション〜 - 3.1人1台端末の活用
- 子供と教員の結びつきを強める「心の天気」
- 「主体的に学習に取り組む態度」の評価と「学びの天気」
- 4.次世代学校ICTシステムの活用で授業が変わる、学校が変わる
- ICT活用で「授業アドバイス」を向上させよう
- 保護者とのつながりを強めるICT活用
- 統合型校務支援システムで働き方改革推進
- 5.次世代学校ICTシステムを活用推進させるためのポイント
- ポイント1 まずは受け入れる
- ポイント2 発想の原点を考える
- ポイント3 これまでのことを一度忘れてみる
- ポイント4 何人かにモニタリングする
- ポイント5 価値付けることの重要性
- ポイント6 エビデンスよりエピソード
- ポイント7 面白がることが大切
- ポイント8 やってみなけりゃわからない精神を
著者紹介
- 玉置 崇(たまおき たかし)
- 岐阜聖徳学園大学教授
- 1956年生まれ。愛知県公立小中学校教諭、愛知教育大学附属名古屋中学校教官、教頭、校長、愛知県教育委員会主査、教育事務所長などを経験。文部科学省「統合型校務支援システム導入実証研究事業委員長」「新時代の学びにおける先端技術導入実証事業委員」など歴任。
- 「学校経営」「ミドルリーダー」「授業づくり」などの講演多数。
- ●著書:「教師の『困った!』を解決する授業術」(2018年・プラネクサス)、「働き方改革時代の校長・副校長のためのスクールマネジメントブック」(2019年・明治図書)、「先生と先生を目指す人の最強バイブル まるごと教師論」(2020年・EDUCOM)、「先生のための話し方の技術」(2021年・明治図書)など多数。