変化を進化につなげることを意識しましょう(大西)

変化と進化について、ダーウィンの進化論の誤用が話題になっています。以前「学校を進化させましょう(大西)」で変化を進化にすることを述べましたが、あらためて変化を進化にする視点についてお伝えしたいと思います。

漠然と進化するとは以前よりもよくなることと思われる方が多いと思いますが、生物における進化とは環境に適応したものが生き残って種を存続させるということです。学校でいいかえれば、社会や取り巻く環境の変化に対応して地域や保護者、子どもたちから選ばれる学校となることです。単に変化すればよいのではなく、そこに選ばれるという評価が加わることがポイントになります。今回の新型コロナウイルスの出現は、今までなかったような急激な環境の変化をもたらしました。この変化に対応できるような進化が求められています。学校の中だけに目を向けていると次第に以前の状況に戻りつつあるように感じるかもしれません。しかし、テレワークを今後も続ける企業はかなりの数になり、テレワークにより単身赴任を解消するという話も聞きます。コミュニケーションの手段が見直され、社会のあり方は確実に変化しています。私立の学校や受験がある高等学校であれば入学希望者の数を見ることで選ばれる学校になっているかどうかはわかりやすいのですが、学区制のある公立小中学校ではなかなかそのことは見えません。気がつくと地域や保護者の信頼を失くして、学校運営が成り立たなくなってしまうことにもなりかねません。
学校が変化を進化につなげるためには、地域や保護者とのコミュニケーションを密にとって変化したことへの評価を受け続けることが求められます。私が現役のころは、「保護者は自分の子どものことしか考えていない」「教育のことをわかっていないのに口を出す」といった言葉が平気で聞かれました。学校が伝える努力、相手の声を聞く姿勢に欠けていたことがよくわかります。さすがに今はこのような言葉を発する先生はいないでしょうが、このことが意識されているかどうかは学校によって異なるように思います。
学校再開、教室の消毒、給食の配膳への配慮、夏休みの短縮への対応など先生方は目がまわるような毎日を過ごされていると思います。目の前の仕事に追われそれ以外には時間を割けない状況だと思います。だからこそ、こまめに地域や保護者に学校の現状や活動その意図を伝え、意見を吸い上げていかないと学校の思いと地域や保護者の思いが乖離してしまいます。
ここで意識してほしいのがICTの活用です。それこそ学校ごとに環境は異なるかもしれませんが、ホームページやメールシステムを使って学校の取り組みを伝えることは多くの学校で可能だと思います。また、アンケートシステムを活用することで集計にかかる作業を大きく減らすことができます。そういった環境がない学校に対して、株式会社EDUCOMでは、学校と保護者をつなぎアンケートなども簡単に行える双方向のシステム「C4th Home & School」の無償提供も行っています。学校の進化のためにも積極的に活用していただければと思います。

変化を進化につなげるために、地域や保護者とのコミュニケーションを今まで以上に大切にしてほしいと思います。
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