この事態における学校でのICT活用四方山話 Stage2<神戸>Stage2 動画配信 Stage1で書いたように、「子どもたちとのつながり」を中心にStare2へと進みたいと思います。 さて、学力保障の点から、各学校や自治体から動画が配信されています。どれも、プレゼンテーションやキャラクターが出てきて、動画としてのレベルはかなり高いのではないかと思います。しかし、レベルが上がれば上がるほど、少しでも苦手意識がある先生は、「自分には無理」と諦め気味になってしまうのではないでしょうか。そこで、私が考える動画配信をお話ししたいと思います。 ★ 普段の授業の一コマを動画で配信 こんなことを聞いたことがあります。研究授業や授業参観で見かける特別な授業より、毎日の授業を大切にする。今の状態も同じではないでしょうか。 先生方は、授業のプロです。決して、プレゼンのプロではありません。(得意な方はおられますが)ですから、普段の授業を大切にし、普段通り黒板(ホワイトボード)に向かって板書し、子どもたちに学びを促すような課題に取り組ませる。そんな授業の一コマを、ビデオで録画して動画として配信すればいいのではないでしょうか。先生の顔が見え、先生の声が聞こえ、先生の立ち振る舞いが観え、少し癖のある字で書かれた板書が読める。(多くの先生はきれいな字を書かれます。)動画の中に、自分を見守ってくれている先生がいる。 こんな動画なら、多くの先生方も出来るのではないでしょうか。特別なことをするのではなく、普段通りの授業を録画する。勿論それをアップするときは、多少得意な人の手を借りなければならないでしょうが。顔が見えない、声も聞いたことのない人の動画より、自分たちのための動画という意識が高まるのではないでしょうか。「子どもたちとつながる」ことを意識すると、こんな動画配信を私は創造します。 そんな動画の中に、もうひと味を加えるとすると ・ 板書の文字は大きく、やや太く ・ 明るい笑顔と笑いのある動画 ・ STOPカードを入れた動画 動画だからこそできる、子どもたち一人一人のペースにあわせた授業 普段の授業では、問題を解く時間や考える時間が統一されます。 今の状況で行う動画を使った授業なら、 「それでは、この問題を考えてみてください」と動画の中の先生が、STOPマークを出す。子どもは、動画を止めてゆっくりと課題に取り組み、自分の考えが持てたら続きを再生する。 「この漢字の練習をして覚えましょう」と動画の中の先生が、STOPマークを出す。ある子どもは、2〜3回の練習で書けるようになり、次に進む。ある子どもは、10回練習して書けるようになり、次に進む。こんなこともできるのではないでしょうか。 紙のドリルで、10回書かせるような課題と比べてみてください。 普段通りの授業動画を流す。自分の知っている先生の姿が見える動画だからこそ、「子どもたちとつながる」のではないでしょうか。それが、学校のように思えるし、学力以上に大切なことのようにも思えます。 この事態における教職員四方山話 「学校百景でつながる」(和田)
学習の遅れをカバーするために、ドリル教材がたくさん売れているそうです。保護者としては、学習する手段がないと困るので当然の流れかと思います。ドリルや休校支援での動画配信等に加えて、各学校独自の学びを提供するためにHPを活用してはどうでしょうか。
小学校6年、中学3年間登校しますが、子どもたちは学校のほんの一部しか見ていません。教室、特別教室など、ひょっとしたら1年生の学校探検からあまり広がらないまま卒業していく子もいるかもしれません。学校には学べる教材が山ほどあります。 教科書には記載されていないけれど、この学校独自の教材をHPで紹介します。子どもたちが学校にあるものに興味・関心をもてるようになれば、各教科につながる学びになるのではないでしょうか。教科書から飛び出して興味・関心をもって主体的に学ぶチャンスでもあります。 HPには、紹介している先生の笑顔と一言感想を添えましょう。 「私の学校の先生」は特別です。先生の笑顔を楽しみにHPにアクセスする子が増えます。 こんなのはどうでしょうか。例を紹介します。 百景1 学校の草花編 桜は葉桜になってきています。つつじのつぼみがふくらみ、咲き始めています。 桜以外の木々も草花もたくさんあります。花の中にはおしべとめじべがあります。もっと詳しく観察するには理科室の顕微鏡を使います。 「次回は理科室訪問です。」と予告も付け加えます。 百景2 学校バックヤード編 屋上のタンクを見たことがありますか? あれは何なのでしょう。 学校では水も電気もガスも使っていますが、どれぐらい使っているのか知っていますか? 使った料金はどうやって払っているのでしょう。 家庭にはメーターがありますね。学校にもメーターがあるのです。メーターの単位については算数や理科の先生、家庭のメーターとの比較は家庭科の先生が話します。家庭のメーターや、支払明細を見てみましょう。 百景3 門、銅像編 学校には正門近くに二宮尊徳、花壇近くには○○の銅像があります。また、正門、南門など全部で5つの門が学校にはあります。実は正門は移動したのです。昭和時代の学校の写真と比べてみてください(航空写真を添付) 国語の先生の「二宮尊徳」の話につづく 社会の先生の「この学校の歴史」の話につづく 看板編(学校内設置のいろいろな看板)、音楽室編(さまざまな楽器紹介)、体育館編(さまざまなラインの意味)、廊下編(一番長い廊下は○○mなど)、母校の様々な景色に関心をもってもらう機会にしましょう。 この事態における教員ICT研修四方山話Part1<和敏>
新型コロナウイルス感染拡大防止対策で、各学校は臨時休校中です。国は、緊急事態宣言をさらに1か月程度延長しようとする動きがみられます。大変な日々はまだまだ続きそうです。
また、この事態に、9月入学やオンライン授業の話題をよく耳にするようになってきました。先生方も、どうするとよいか模索しているところではないかと思います。 そんなとき、学校でこんな取組・研修を行ったらという、四方山話を書いてみたいと思います。 ★ 習うより慣れよ オンライン授業が様々なシステムを使って行われています。今まで、学校現場になかったものを急遽導入していくことは、かなりの先生方にとってハードルが高いと思います。そんなとき、こんなことを行った学校があるようです。「習うより慣れよ」というスローガンのもと、テレビ会議システムを自分たちの業務で使ってみようということになったそうです。主催者の立場や参加者の立場を体験していくことで、メリットもデメリットもみえてくるということです。そして、メリットは活かし、デメリットを意識しながらオンライン授業へと発展させていこうということです。この話から、ちょうど先生方も在宅勤務が始まったころなので、オンライン授業の研修を行う前に、テレビ会議システムを使った職員会議など行うのもいいのではないかと思いました。その中で、学年部会のようにグループセッションを入れてみるとか、学校独自の会議の進め方をオンラインで行っていくとか工夫をすることで、授業への活用がみえてくると思いました。勿論、使用するシステムは、今後オンライン授業で活用しようとしているものです。こんな学校は、先生方の授業力を活かしたオンライン授業が、日常的に発信されていくことだろうと期待がふくらみます。 「習うより慣れよ」確かに、必要感があった方が、ただ教えられるより身につくことが多いですね。 ★ GIGAスクール構想実現を見据えて この時期だからこそ、研修の中に文部科学省の「GIGAスクール構想の実現に向けた1人1台端末整備 基本モデル例」を体験してはどうでしょうか。 基本モデル例には 例1 MicrosoftのTeams 例2 GoogleのG Suite for Education 例3 Appleの教育用App が紹介されています。 ※文部科学省 事務連絡 令和2年1月28日 令和元年度補正予算案「GIGA スクール構想の実現」に関する説明資料(情報提供) これらは、今のような状態でも活用できるものがあると思います。 ぜひ、挑戦してみてほしいと思います。 ピンチをチャンスに変えるには、チャレンジが必要だと思います。 この事態における学校でのICT活用四方山話 Stage1<神戸>
新型コロナウイルス感染拡大防止のために、多くの方がご努力されていることに敬意を表します。長年、学校現場でお世話になってきましたので、こんな時だから、何か力になれればと思いパソコンに向かいました。
2020年2月27日午後6時過ぎ、安倍晋三首相から3月2日から春休みまで臨時休校の要請が表明され、各学校は臨時休校に入りました。しかし、春休みまでで解除されることはなく、現在5月末まで臨時休校を決定している市町村が数多くある現状が続いています。子どもたちは3か月近く登校することなく、生活をしているのが現実です。 そんな中最近、「遠隔授業」「テレビ会議システム」「テレワーク」など、ICT機器を活用した授業や働き方を耳にします。文部科学省は、新型コロナウイルス感染対策に関する通知文や連絡文を出し、その中に「ICTの積極的活用」を書いています。 今、ICTを活用して、学校で何ができるのか。何をやるとよいのかを語ってみたいと思います。あくまでも、個人の意見ですが。 Stage1 子どもたちとのつながりを 子どもたちの学びを保障するのは、とても重要なことです。この重要な学びは、先生や友だちとふれあい、つながることからうまれるのではないでしょうか。自分一人で、学びを築き上げられる子どもは、そんなに多くないと思います。 4月から、担任の先生とどれだけ会話をしたでしょうか。大好きなあの教科の先生の授業に、どれだけ参加したでしょうか。ほとんどゼロ時間です。まずは、子どもたちとつながれる手立てを考えていく必要があると思います。可能なら毎日、「先生たちは、あなたを見守っています。」と感じられるような取組ができると、子どもたちはどれだけ安心できることでしょうか。学校が再開されたときに、自分の居場所があるという安心感を、今作ってあげることが第一のように思います。電話を各家庭にかけるのもいいと思いますが、先生方も在宅勤務をはじめています。40名近い家庭に電話をすることは、大変な仕事になります。保護者にとっても、いつかかってくるか分からない電話を待つのは、辛いことでしょう。 学校のホームページ作成機能を使って、子どもの健康観察を毎日行い、子どもたちとのつながりを築いている学校があります。ホームページ作成機能の一部にある外部アンケート機能を使って、子どもたちの体温・学習時間・今日の気持ち(心の天気)・先生と相談したいことなどを毎日学校へ送信するのです。先生はそれを見て、子どもたちの状況を把握し、時に電話やメールで話をしたり相談を聞いたりすることが可能になるのです。これが、子どもたちとつながる第一歩になると思います。毎日行うことで、子どもたちの家庭生活習慣のリズムの確立にもつながります。これだけで、子どもたちとつながるとは思いませんが、入り口にはなると思います。 どうですか、やってみませんか。子どもたちの顔が見えてくると思います。 無償提供中 「心の天気」に関わってわずか1週間で(玉置)*** 心の天気の研究に携わらせていただいてから、1週間が過ぎました。 晴れ、晴れ、晴れと連日、晴れが続いていた私ですが、とうとう雷になりました。私は勝手に雷はイライラしたときの気持ちやどうにも言葉にできない気持ちを表すものだと解釈しています。 昨日の夜遅く、雷になってしまいました。自分の情けなさや、周りに対しての不満。それらが雷の原因となりました。自分で頑張っていると思っていた事を心ない言葉で否定されると、もう、何というか、言葉にできなくて。雷雨になりました。 頑張りは他人からは見えづらく、そして伝わりにくいです。また、自分が頑張っていると思っていても、人にはそれぞれキャパというものがあり、どうしても人は自分のキャパで人の頑張りを測ってしまいます。 自分でもそれは重々承知です。自分も必ずキャパで人を測る一面を持っています。だから、日頃、私はなるべくその人のキャパでその人を見ることができるようによーくその人を見て、支えたり、支えられたらしてきたつもりです。 でも、それが、なかなか上手くいきません。決して自分はできる人ではありません。だからこそ、周りと一緒に頑張りたいのに。 志賀内泰弘さんの本にあった「気張る」それを私はまだできていないのでしょうか。あの言葉を見てからそれができるように心がけてきたのに、とてもとても難しいですね。 心の天気はとても良い仕組みだとこの1週間感じました。心の言葉にならない気持ちを吐き出すことのできる小さな避難場所です。この避難場所があることがどれだけいいことか。言葉にできない黒く重い気持ちはその人の心にずっと靄のように居続けます。その靄は自分一人の力では吐き出せません。そんな時にこの心の天気は大活躍すると感じています。 晴れになれるよう、美味しいものを食べたり、友達と話したりします! 発刊「まるごと教師論」(玉置崇単著・EDUCOM)第1章では、教師の仕事を多面的に記しました。第2章では、新しい学習指導要領を理解していただくために要点をまとめました。第3章では、いくつかの教育問題を取り上げ、教師としていかに対応すべきかを示しました。最後の章には、教師力を高めるための一例として、私の歩みを紹介させていただきました。手にとっていただいた方に、必ず満足していただける書籍だと思っています。 皆様、どうぞよろしくお願いします。EDUCOMオンラインショップで購入していただけます。(玉置) |
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