初めてシステムの新規導入をメインで担当した自治体で、運用開始前、ある小学校の副校長先生に呼び出されて激怒されたことがあります。
予定表機能のカスタマイズに関するご要望だったのですが、契約時に要件として含まれていない内容だったこともあり、当時の私は「契約仕様に含まれていないため実現不可能」と回答しました。私の言葉に副校長先生は、「学校のことが何もわかっていない。話にならないから帰ってくれ」と激怒されたのです。
実は、この話には後日談があります。
システムの運用が開始し、通知表の成績を入力する時期に、この先生から、設定がうまくできなくて困っていると連絡をいただきました。電話でのサポートが難しかったため、学校に直接訪問し、副校長先生と情報担当の先生と一緒に問題を解決しました。すると、副校長先生から「あんなひどいことを言ってしまったのに、手厚いサポートをしてくれてありがたかった。こんなサポートをしてくれるなら、あんなこと言わなければよかった」とおっしゃっていただきました。自分の伝え方が稚拙だったことへの反省と、副校長先生の器量への感動で、その場で泣いてしまいそうでした。
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